特定共同住宅とは?|消防法令の定義を解説

特定共同住宅とは、共同住宅において、火災の発生が少ない構造や導線を確保することで、通常必要な消防用設備等にかえて、違う基準の消防用設備等を設置したり、設備の緩和を受けた共同住宅のことです。

 

【このページの要点】
・特定共同住宅とは、通常の消防用設備に代えて別基準の設備を設置できる共同住宅のこと
・適用には「耐火構造」「区画」「二方向避難」などの条件が必要
・適用されると屋内消火栓設備やスプリンクラー設備が不要になる場合がある

 

【消防法令上の定義】

防火対象物の関係者は、通常用いられる消防用設備等に代えて、総務省令で定めるところにより消防長又は消防署長が、その防火安全性能が当該通常用いられる消防用設備等の防火安全性能と同等以上であると認める消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設を用いることができる。

 

次の防火対象物又はその部分で、火災の発生又は延焼のおそれが少ないものとして、その位置、構造及び設備について特定共同住宅等の基準に適合するもの。

政令別表第1⑸項ロに掲げる防火対象物
政令別表第1⒃項イに掲げる防火対象物(同表⑸項ロに掲げる防火対象物及び住戸利用施設の用途以外の用途に供される部分が存せず、⑸項ロに掲げる防火対象物の用途に供される部分の床面積の合計が、当該防火対象物の延べ面積の2分の1以上のものに限る。)
※「住戸利用施設」とは、特定共同住宅等の部分であって、⑸項イに掲げる防火対象物並びに⑹項ロ及びハに掲げる防火対象物のうち、有料老人ホーム、福祉ホーム、認知症対応型老人共同生活援助事業を行う施設又は共同生活援助を行う施設に限るものをいい、かつ、各独立部分の床面積がいずれも100㎡以下であるものをいう。

【条文】

消防法施行令第29条の4

特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令(平成17 年総務省令第40 号)

 

【解説・その他】

・特定共同住宅や省令40号住宅と言われることが多いです。

・適用条件は以下のとおりです。

ア 主な建築構造上の条件
  ① 主要構造部が耐火構造であること
  ② 共用部分の壁及び天井の仕上げが準不燃材料であること
  ③ 住戸等と住戸等及び住戸等と共用部分とは、開口部のない耐火構造の床又は壁で防火区画されていること
イ 特定共同住宅等の区分
  ① 二方向避難型特定共同住宅等
  ② 開放型特定共同住宅等
  ③ 二方向避難・開放型特定共同住宅等
  ④ その他の特定共同住宅等
ウ 特定共同住宅等の構造、利用形態等を勘案した性能、機能を有する設備の設置
  ① 共同住宅用スプリンクラー設備
  ② 共同住宅用自動火災報知設備
  ③ 住戸用自動火災報知設備及び共同住宅用非常警報設備
  ④ 共同住宅用連結送水管
  ⑤ 共同住宅用非常コンセント設備

 

・適用条件に当てはまれば、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備等が不要となります。

・防火区画等には適切な区画貫通処理が必要になります。

 

【FAQ】

Q1. どんな共同住宅でも適用できますか?
上記の条件に適用できれば可能です。例えば木造等であれば不可です。

 

Q2. 必要となる設備の種類は?
適切な二方向避難が確保されているか、廊下が開放されているかによって設備が変わります。

詳細は所轄消防署にて確認してください。

 

Q3. 昔からあった特例共同住宅とは違う?

昭和38年から平成17年まであった特例については、総務省消防庁から発出された通知を基に、各市町村で規定化させたものです。特定共同住宅については、その知見の蓄積により、消防法施行令第29条の4の規定化したもので、似ていますが特例ではなく基準化された共同住宅になります。原則国内で統一されています。

・特例共同住宅:昭和38〜平成17年の“通知ベースの特例”

・特定共同住宅:平成17年以降の“法令で基準化された制度”

 

 

 



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