火災通報装置とは、火災が発生した時、手動起動装置を操作すること、または自動火災報知設備の感知器の作動と連動することにより、電話回線を使用して消防機関へ通報するするとともに、通話を行うことができる装置です。
正式には「消防機関へ通報する火災報知設備」ですが、火災通報装置又は火通が一般的に使われています。
1.【条文】
消防法施行令第23条
消防法施行規則第25条
2.【解説・その他】
・火災通報装置には以下の法令上2種類ありますが、現在は1種類のみです。
| 火災通報装置 | 電話回線を使用して、消防機関へ通報します。 |
| 消防機関へ通報する火災報知設備(火災通報装置を除く) | 火災を発見した際、手動によりM型発信機を操作して、M型受信機(消防機関に設置)に信号を送り、火災の発生を消防機関へ放置する設備。 電話回線があまり普及していなかった頃の基準で、現在は製造されていません。 |
・設置基準は次のとおりです
・(5)項イ、(6)項イ、(6)項ロ、(6)項ハ以外は固定電話や携帯電話で代替可能です。(3項電話)
・(5)項イ、(6)項イ、(6)項ロ、(6)項ハは固定電話や携帯電話では代替不可で、火災通報装置の設置が必要となります。
・(6)項ロについては、自動火災報知設備の信号と連動して、直接通報することを原則としています。
・NTT回線のIP化に伴い、古い機種は消防からの逆信に対応できない場合があります。
NTT固定電話のIP網移行に伴い発生する事象への対応について(令和元年12月23日 消防予第274号、消防情第138号)
3.【設置免除される場合】
①消防機関から著しく離れた場所
②(6)項イ(1)及び(6)項イ(2)については消防機関が存する建物内にあること。
③消防機関からの歩行距離が500m以下である場所にあること。
④畜舎等
⑤携帯電話の通信範囲内で、検査をする際、携帯電話での通話が可能であることが確認できる
※通知「消防機関へ通報する火災報知設備の取扱いについて」(令和7年3月26日付け消防予第129号)
4.【FAQ】
Q1. 全ての用途で火災通報装置は必要なのか?
用途にもよりますが、1000㎡以上の防火対象物では設置義務がかかります。ただし、固定電話等があれば火災通報装置が設置されている(3項電話)とみなされたり、消防署からの距離等で設置免除とされる場合があります。
Q2. NTT回線がメタル回線からIP回線に変わったが、火災通報装置への影響は?
古い機種の場合、通報ができますが消防署からの呼び返し(逆信)ができない場合があります。
NTT固定電話のIP網移行に伴い発生する事象への対応について(令和元年12月23日 消防予第274号、消防情第138号)
Q3. 既存の火災通報装置を接続する電話回線の工事をする場合は?
火災通報装置の本体の取り換えを伴わず、電話回線をメタル回線からIP電話回線に変更するための回線切替工事や回線終端装置等を設置する工事は、着工届を消防長又は消防署長に届け出る必要があります。
また、設置届については、法第17条の3の2の規定により消防長又は消防署長に提出する必要があり、記載する工事区分(192号通知別紙1の工事区分)は「改造」となります。
消防用設備等に係る執務資料の送付について(通知)(令和8年8月3日付け 消防予第359号)
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