中継器とは?|消防法令の定義を解説

中継器とは、自動火災報知設備やガス漏れ火災警報設備等の構成機器で、火災信号、火災表示信号、火災情報信号、ガス漏れ信号又は設備作動信号を受信し、他の中継器、受信機又は消火設備等に発信するものをいいます。

1.【条文】

消防法施行令第21条

消防法施行規則第23条~第24条の2

中継器に係る技術上の規格を定める省令

火災報知設備の感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令

受信機に係る技術上の規格を定める省令

 

中継器

火災信号(感知器等規格省令第2条第27号に規定するものをいう。)、火災表示信号、火災情報信号(感知器等規格省令第2条第28号に規定するものをいう。)、ガス漏れ信号又は設備作動信号を受信し、これらを信号の種別に応じて、次に掲げるものに発信するものをいう。

イ 火災信号、火災表示信号、火災情報信号又はガス漏れ信号にあっては、他の中継器、受信機又は消火設備等(感知器等規格省令第2条第26号に規定するものをいう。)

ロ 設備作動信号にあっては、他の中継器又は受信機

2.【解説・その他】

・中継器が受信し、発信する信号は次のとおりです。

火災信号火災が発生した旨の信号をいう。
火災表示信号火災情報信号の程度に応じて、火災表示を行う温度又は濃度を固定する装置(「感度固定装置」)により処理される火災表示をする程度に達した旨の信号をいう。
火災情報信号火災によって生ずる熱又は煙の程度その他火災の程度に係る信号をいう。
当該火災情報信号の程度に応じて、火災表示及び注意表示を行う温度又は濃度(「表示温度等」)を設定する装置(「感度設定装置」)により処理される火災表示及び注意表示をする程度に達した旨の信号を含む。
ガス漏れ信号ガス漏れが発生した旨の信号をいう。
設備作動信号消火設備等が作動した旨の信号をいう。

 

・中継器には、一般的な中継器以外に、アナログ式中継器、無線式中継器があります。

アナログ式中継器火災情報信号を受信するものであって、当該火災情報信号を他の中継器、受信機又は消火設備等に発信するものをいう。
無線式中継器無線によって火災信号、火災表示信号、火災情報信号又は設備作動信号を発信又は受信するものをいう。

 

・中継器の一般的な構造は、次に定めるところによらなければならないとされています。

確実に作動し、かつ、取扱い、保守点検及び附属部品の取替えが容易にできること。
耐久性を有すること。
水滴が浸入しにくいこと。
ほこり又は湿気により機能に異常を生じないこと。
腐食により機能に異常を生ずるおそれのある部分には、防食のための措置を講ずること。
不燃性又は難燃性の外箱で覆うこと。
配線は、十分な電流容量を有し、かつ、接続が的確であること。
部品は、機能に異常を生じないように、的確に、かつ、容易に緩まないように取り付けること。
充電部は、外部から容易に人が触れないように、十分に保護すること。
定格電圧が60ボルトを超える中継器の金属製外箱には、接地端子を設けること。
地区音響装置を鳴動させる中継器は、受信機において操作しない限り、鳴動を継続させること。
火災信号、火災表示信号、火災情報信号又はガス漏れ信号に影響を与えるおそれのある操作機構を設けないこと。
蓄積式のものにあっては、次に定めるところによること。
イ 蓄積時間を調整する装置を有するものにあっては、当該装置を中継器の内部に設けること。
ロ 蓄積時間は、5秒を超え60秒以内であること。
ハ 発信機からの火災信号を検出したときは、蓄積機能を自動的に解除すること。

 

・アナログ式中継器で感度設定装置を設けるものにあっては、上記に加え、次によることとされています。

熱アナログ式スポット型感知器からの火災情報信号に係る公称受信濃度範囲については、感知器等規格省令第15条の3第1項の規定に準ずること。
イオン化アナログ式スポット型感知器又は光電アナログ式スポット型感知器からの火災情報信号に係る公称受信濃度範囲については、感知器等規格省令第17条の4第1項の規定に準ずること。
光電アナログ式分離型感知器からの火災情報信号に係る公称受信濃度範囲については、感知器等規格省令第17条の6第2項の規定に準ずること。
感度設定装置は、次によること。
(1) 表示温度等を設定する感知器を特定でき、かつ、当該感知器に係る表示温度等が容易に確認できること。
(2) 二以上の操作によらなければ表示温度等の変更ができないものであること。
(3) 表示温度等の表示は、熱アナログ式スポット型感知器については温度、イオン化アナログ式スポット型感知器、光電アナログ式スポット型感知器及び光電アナログ式分離型感知器については減光率によって行い、その単位は度又はパーセントであること。

 

・無線式中継器にあっては、次によることとされています。

無線設備は、無線設備規則第49条の17に規定する小電力セキュリティシステムの無線局の無線設備であること。
電波を発信する機能を有するものにあっては、次によること。
(1) 発信される信号の電界強度の値は、当該中継器から3m離れた位置において設計値以上であること。
(2) 無線設備が火災信号の受信を継続している間は、断続的に当該信号を発信すること。 ただし、受信機から火災を受信した旨を確認できる機能又はこれに類する機能を有するものにあっては、この限りでない。
(3) 火災信号の発信を容易に確認することができる装置を設けること。 ただし、感知器等規格省令第8条第16号ニに規定する装置から発信される信号を中継するもの又は受信機から当該確認ができる場合にあっては、この限りでない。
(4) 無線設備の発信状態を伝える信号を168時間以内ごとに自動的に他の中継器又は受信機に発信できる装置を設けること。 ただし、感知器等規格省令第8条第16号ホに規定する装置から発信される信号を中継するもの又は受信機から当該無線設備の発信状態を確認できる場合にあっては、この限りでない。
(5) 他の機器と識別できる信号を発信すること。
電波を受信する機能を有するものにあっては、次によること。
(1) 受信感度(無線式中継器から3m離れた位置から発信される信号を受信できる最低の電界強度の値をいう。)の値が設計値以下であること。
(2) 受信する信号が受信感度以下となったとき、その旨を受信機に自動的に発信すること。
(3) 無線式感知器、無線式発信機又は他の無線式中継器((4)において「無線式感知器等」という。)から発信された信号を受信し、これを自動的に受信機に発信すること。
(4) 無線式感知器等の無線設備の発信状態を手動で確認できる装置を設けるものにあっては、当該装置の操作中に現に確認している警戒区域以外の警戒区域の無線式感知器等から火災信号、火災表示信号又は火災情報信号を受信したとき、信号を発信すること。
電源に電池を用いるものにあっては、次によること。
(1) 電池の交換が容易にできること。
(2) 電池の電圧が中継器を有効に作動できる電圧の下限値となったとき、その旨を受信機に自動的に発信すること。

 

・中継器は、感知器、発信機若しくは他の中継器から発せられた火災信号、他の中継器から発せられた火災表示信号又は検知器若しくは他の中継器から発せられたガス漏れ信号を、共通又は固有の信号として受信したとき、信号の種別に応じて、これらの信号を確実に発信する機能を有するものでなければならないとされています。

3.【その他の用語】

警戒区域火災の発生した区域を他の区域と区別して識別することができる最小単位の区域をいう。
感知区域壁又は取付面から0.4m(差動式分布型感知器又は煙感知器を設ける場合は、0.6m)以上突き出したはり等によって区画された部分をいう。
蓄積付加装置   受信機が検出した火災信号を蓄積することにより非火災報の防止を図ることができる機能を受信機に付加する装置をいう。
移報用装置自動火災報知設備の火災信号を他の防災機器に移報するための装置をいう。
注意表示火災表示をするまでの間において補助的に異常の発生を表示するものをいう。
蓄積時間感知器からの火災信号又は火災情報信号(火災表示又は注意表示をする程度に達したものに限る。)を検出してから、検出を継続し、受信を開始するまでの時間をいう。
自動試験機能火災報知設備に係る機能が適正に維持されていることを、自動的に確認することができる装置による火災報知設備に係る試験機能をいう。
遠隔試験機能感知器に係る機能が適正に維持されていることを、当該感知器の設置場所から離れた位置において確認することができる装置による試験機能をいう。

 

4.【FAQ】

Q1. 中継器はどんなものを設置してもいいのか?

自動火災報知設備の受信機、発信機、中継器、感知器は検定制度で合格したものでなければ設置できません。

←検定制度とは?

 

Q2. 中継器の工事や整備をするのに資格は必要か?

中継器の工事・整備・点検を行うためには消防設備士甲種4類の資格が必要です。

整備・点検を行うためには消防設備士乙種4類の資格が必要です。

点検を行うためには第二種消防設備点検資格者の資格が必要です。

 

Q3. 中継器は全ての自動火災報知設備に必要か?

中継器とは、感知器が多い・距離が長い建物で信号を安定させるための装置であり、小規模な建物では不要です。

 

それゆけ!ほむらくん!の実践防火講座でも紹介しています。

第10回 警報設備①

 

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