感知器とは?|消防法令の定義を解説

感知器とは、自動火災報知設備等の構成部品で、火災により生ずる熱、煙又は炎を利用して自動的に火災の発生を感知し、火災信号又は火災情報信号を受信機若しくは中継器又は消火設備等に発信するものをいいます。

1.【条文】

消防法施行令第21条

消防法施行規則第23条~第24条の2

火災報知設備の感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令

受信機に係る技術上の規格を定める省令

 

感知器とは、火災により生ずる熱、火災により生ずる燃焼生成物(以下「煙」という。)又は火災により生ずる炎を利用して自動的に火災の発生を感知し、火災信号又は火災情報信号を受信機若しくは中継器又は消火設備等に発信するものをいう。

2.【解説・その他】

・感知器には3つの感知する方法があります。

熱感知器: 火災の熱(温度上昇や一定温度)を感知(差動式、定温式、補償式など)

煙感知器: 火災の煙(イオン電流や光の遮光・散乱)を感知(光電式、イオン化式など)

炎感知器: 炎から出る光(紫外線や赤外線)を感知(紫外線式、赤外線式など)

・感知器には以下の種類があります。

差動式スポット型感知器周囲の温度の上昇率が一定の率以上になったときに火災信号を発信するもので、一局所の熱効果により作動するものをいう。
差動式分布型感知器 周囲の温度の上昇率が一定の率以上になったときに火災信号を発信するもので、広範囲の熱効果の累積により作動するものをいう。
定温式感知線型感知器 一局所の周囲の温度が一定の温度以上になったときに火災信号を発信するもので、外観が電線状のものをいう。
定温式スポット型感知器 一局所の周囲の温度が一定の温度以上になったときに火災信号を発信するもので、外観が電線状以外のものをいう。
補償式スポット型感知器 差動式スポット型感知器の性能及び定温式スポット型感知器の性能を併せもつもので、一の火災信号を発信するものをいう。
熱複合式スポット型感知器 差動式スポット型感知器の性能及び定温式スポット型感知器の性能を併せもつもので、二以上の火災信号を発信するものをいう。
熱アナログ式スポット型感知器 一局所の周囲の温度が一定の範囲内の温度になったときに当該温度に対応する火災情報信号を発信するもので、外観が電線状以外のものをいう。
イオン化式スポット型感知器 周囲の空気が一定の濃度以上の煙を含むに至ったときに火災信号を発信するもので、一局所の煙によるイオン電流の変化により作動するものをいう。
光電式スポット型感知器 周囲の空気が一定の濃度以上の煙を含むに至ったときに火災信号を発信するもので、一局所の煙による光電素子の受光量の変化により作動するものをいう。
光電式分離型感知器 周囲の空気が一定の濃度以上の煙を含むに至ったときに火災信号を発信するもので、広範囲の煙の累積による光電素子の受光量の変化により作動するものをいう。
煙複合式スポット型感知器 イオン化式スポット型感知器の性能及び光電式スポット型感知器の性能を併せもつものをいう。
イオン化アナログ式スポット型感知器 周囲の空気が一定の範囲内の濃度の煙を含むに至ったときに当該濃度に対応する火災情報信号を発信するもので、一局所の煙によるイオン電流の変化を利用するものをいう。
光電アナログ式スポット型感知器 周囲の空気が一定の範囲内の濃度の煙を含むに至ったときに当該濃度に対応する火災情報信号を発信するもので、一局所の煙による光電素子の受光量の変化を利用するものをいう。
光電アナログ式分離型感知器 周囲の空気が一定の範囲内の濃度の煙を含むに至ったときに当該濃度に対応する火災情報信号を発信するもので、広範囲の煙の累積による光電素子の受光量の変化を利用するものをいう。
熱煙複合式スポット型感知器 差動式スポット型感知器の性能又は定温式スポット型感知器の性能及びイオン化式スポット型感知器の性能又は光電式スポット型感知器の性能を併せもつものをいう。
紫外線式スポット型感知器 炎から放射される紫外線の変化が一定の量以上になったときに火災信号を発信するもので、一局所の紫外線による受光素子の受光量の変化により作動するものをいう。
赤外線式スポット型感知器 炎から放射される赤外線の変化が一定の量以上になったときに火災信号を発信するもので、一局所の赤外線による受光素子の受光量の変化により作動するものをいう。
炎複合式スポット型感知器 紫外線式スポット型感知器の性能及び赤外線式スポット型感知器の性能を併せもつものをいう。
多信号感知器異なる二以上の火災信号を発信するものをいう。
自動試験機能等対応型感知器 中継器に係る技術上の規格を定める省令に規定する自動試験機能又は遠隔試験機能に対応する機能を有する感知器をいう。
無線式感知器 無線によって火災信号又は火災情報信号を発信するものをいう。
警報機能付感知器 火災の発生を感知した場合に火災信号を発信する感知器で、火災が発生した旨の警報を発する機能を有するものをいう。
連動型警報機能付感知器 警報機能付感知器で、火災の発生を感知した場合に火災信号を他の感知器に発信する機能及び他の感知器からの火災信号を受信した場合に火災警報を発する機能を有するものをいう。

 

感知器の一般的な構造は、次に定めるところによらなければならないとされています。

確実に火災信号又は火災情報信号を発信し、かつ、取扱い、保守点検及び附属部品の取替えが容易にできること。 
耐久性を有すること。
ほこり又は湿気により機能に異常を生じないこと。
腐食により機能に異常を生ずるおそれのある部分には、防食のための措置を講ずること。
感知器の受ける気流の方向により機能に著しい変動を生じないこと。
接点間隔その他の調整部は、調整後変動しないように固定されていること。
感熱部、ダイヤフラム等に用いる金属薄板は、これらの機能に有害な影響を及ぼすおそれのある傷、ひずみ、腐食等を生じないこと。

 

3.【その他の用語】

警戒区域火災の発生した区域を他の区域と区別して識別することができる最小単位の区域をいう。
感知区域壁又は取付面から0.4m(差動式分布型感知器又は煙感知器を設ける場合は、0.6m)以上突き出したはり等によって区画された部分をいう。
蓄積付加装置   受信機が検出した火災信号を蓄積することにより非火災報の防止を図ることができる機能を受信機に付加する装置をいう。
移報用装置自動火災報知設備の火災信号を他の防災機器に移報するための装置をいう。

 

4.【FAQ】

Q1. 感知器はどんなものを設置してもいいのか?

自動火災報知設備の受信機、発信機、中継器、感知器は検定制度で合格したものでなければ設置できません。

←検定制度とは?

 

Q2. 感知器の工事や整備をするのに資格は必要か?

感知器の工事・整備・点検を行うためには消防設備士甲種4類の資格が必要です。

整備・点検を行うためには消防設備士乙種4類の資格が必要です。

点検を行うためには第二種消防設備点検資格者の資格が必要です。

 

Q3. 感知器を使う設備は何があるか?

自動火災報知設備、特定小規模施設用自動火災報知設備、共同住宅用自動火災報知設備、住戸用自動火災報知設備、複合型居住施設用自動火災報知設備以外に、スプリンクラー設備、不活性ガス消火設備などの自動消火を行うための感知用、防火設備を閉鎖させるための感知用でも使用されます。

 

←自動火災報知設備とは?

←特定小規模施設用自動火災報知設備とは?

←共同住宅用自動火災報知設備とは?

←住戸用自動火災報知設備とは?

←複合型居住施設用自動火災報知設備とは?

←スプリンクラー設備とは?

←不活性ガス消火設備とは?

←防火設備とは?

 

それゆけ!ほむらくん!の実践防火講座でも紹介しています。

第10回 警報設備①

 

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