合成樹脂類とは、指定可燃物に指定される物品のひとつで、火災が発生した場合にその拡大が速やかであり、又は消火の活動が著しく困難となるものです。
大量の合成樹脂類は指定可燃物に該当し、発泡させたものは10㎥以上、その他のものは3,000㎏を貯蔵・取扱う場合に届出が必要です。
1.【条文】
消防法第9条の4
危険物の規制に関する政令第1条の12
危険物の規制に関する政令別表第4
危険物についてその危険性を勘案して政令で定める数量(以下「指定数量」という。)未満の危険物及びわら製品、木毛その他の物品で火災が発生した場合にその拡大が速やかであり、又は消火の活動が著しく困難となるものとして政令で定めるもの(以下「指定可燃物」という。)その他指定可燃物に類する物品の貯蔵及び取扱いの技術上の基準は、市町村条例でこれを定める。
2.【解説・その他】
・合成樹脂類とは、不燃性又は難燃性でない固体の合成樹脂製品、合成樹脂半製品、原料合成樹脂及び合成樹脂くず(不燃性又は難燃性でないゴム製品、ゴム半製品、原料ゴム及びゴムくずを含む。)をいい、合成樹脂の繊維、布、紙及び糸並びにこれらのぼろ及びくずを除きます。
・合成樹脂とは、石油などから化学的に合成される複雑な高分子物質で固体状の樹脂の総称をいいます。
・熱を加えると軟化し、冷却すると固化する熱可塑性樹脂と加熱成型後さらに加熱すると硬化して不溶不融の状態となる熱硬化性樹脂に分かれます。
| 熱可塑性樹脂 | 塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン等 |
| 熱硬化性樹脂 | フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フタル酸樹脂、ポリエステル樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂等 |
・合成樹脂類のうち、発泡させたものとは、おおむね発泡率6倍以上のものをいい、梱包等に用いられる発泡スチロールや緩衝材又は断熱材として用いられるシート等が該当します。なお、発泡ビーズは可燃性固体類に該当します。
・不燃性又は難燃性の判断については、JIS K7201-2「プラスチック‐酸素指数による燃焼性の試験方法‐第2部:室温における試験」に基づいて行うものとし、当該試験方法に基づいて酸素指数が 26 以上のものを不燃性又は難燃性を有するものとして取り扱います。※( )書は略号又は別名を示す。
| 酸素指数26未満の合成樹脂の例 (難燃化により酸素指数が26以上のものがある。) | ・ アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(AS) ・ アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS) ・ エポキシ樹脂(EP)…接着剤以外のもの ・ 不飽和ポリエステル樹脂(UP) ・ ポリアセタール(POM) ・ ポリウレタン(PUR) ・ ポリエチレン(PE) ・ ポリスチレン(PS) ・ ポリビニルアルコール(PVAL)…粉状(原料等) ・ ポリプロピレン(PP) ・ ポリメタクリル酸メチル(PMMA、メタクリル酸樹脂) |
| 酸素指数26以上又は液状の合成樹脂の例 | ・ フェノール樹脂(PF) ・ フッ素樹脂(PFE) ・ ポリアミド(PA) ・ ポリ塩化ビニリデン(PVDC、塩化ビニリデン樹脂) ・ ポリ塩化ビニル(PVC、塩化ビニル樹脂) ・ ユリア樹脂(UF) ・ ケイ素樹脂(SI) ・ ポリカーボネイト(PC) ・ メラミン樹脂(MF)…球状(原料等) ・ アルキド樹脂(ALK) |
・合成樹脂製品には、合成樹脂を主体とした製品で、他の材料を伴う製品(靴、サンダル、電気製品等)であって合成樹脂が容積又は重量において50%以上を占めるものが該当します。
・再生資源燃料に該当する場合は、合成樹脂の容積又は重量にかかわらず、再生資源燃料として取り扱います。
3.【FAQ】
Q1.定められた数量より少ない場合は?
届出は不要です。
Q2.10㎥以上に該当する物品全てが指定可燃物として扱われるのか?
以下のような使用、販売等をしている場合は貯蔵及び取扱いに該当しません。
(1)一定の場所に集積することなく日常的に使用される事務所のソファー、椅子、学校の机、ホテルのベッド類、図書館の図書類等
(2)倉庫の保温保冷のための断熱材として使用されているもの
(3)百貨店等において陳列、展示しているもの
(4)施工された時点の建築物の断熱材、地盤の改良材、道路の舗装材等
Q3.指定可燃物は全国共通か?
上記内容は政令で定められていますが、市町村火災予防条例で詳細等を定められているため、取扱い物品や基準が違う場合があります。詳細については管轄する消防署で確認してください。
※合成樹脂類の取扱い基準や届出の要否は、各自治体の条例により異なる場合があります。 必ず、管轄する消防署へ確認してください。
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