指定数量とは、危険物についてその危険性を勘案して政令で定める数量のことをいいます。具体的には危険物の品名、性状に応じて、数量が個別に定められており、数量が指定以上になると危険物施設としての規制を受けます。
1.【条文】
消防法第9条の4
危険物の規制に関する政令第1条の11
危険物の規制に関する政令別表第3
消防法第9条の4の政令で定める数量(指定数量)は、別表第3の類別欄に掲げる類、同表の品名欄に掲げる品名及び同表の性質欄に掲げる性状に応じ、それぞれ同表の指定数量欄に定める数量とする。
2.【指定数量について】
危険物の指定数量は次のとおりです。
| 第1類(酸化性固体) | 品名 | 性質 | 指定数量 |
|---|---|---|---|
| 第1類 | 第一種酸化性固体 | 50㎏ | |
| 第1類 | 第二種酸化性固体 | 300㎏ | |
| 第1類 | 第三種酸化性固体 | 1,000㎏ |
・第一種酸化性固体とは、粉粒状の物品にあっては次のイに掲げる性状を示すもの、その他の物品にあっては次のイ及びロに掲げる性状を示すものであることをいう。
イ 臭素酸カリウムを標準物質とする燃焼試験において燃焼時間が法令基準となる燃焼時間と等しいか若しくはこれより短いこと又は塩素酸カリウムを標準物質とする落球式打撃感度試験において試験物品と赤りんとの混合物の爆発する確率が50%以上であること。
ロ 大量燃焼試験において燃焼時間が法令基準となる燃焼時間と等しいか又はこれより短いこと及び鉄管試験において鉄管が完全に裂けること。
・第二種酸化性固体とは、粉粒状の物品にあっては次のイに掲げる性状を示すもの、その他の物品にあっては次のイ及びロに掲げる性状を示すもので、第一種酸化性固体以外のものであることをいう。
イ 燃焼試験において燃焼時間が法令基準となる燃焼時間と等しいか又はこれより短いこと及び落球式打撃感度試験において試験物品と赤りんとの混合物の爆発する確率が50%以上であること。
ロ 前号ロに掲げる性状
・第三種酸化性固体とは、第一種酸化性固体又は第二種酸化性固体以外のものであることをいう。
| 第2類(可燃性固体) | 品名 | 性質 | 指定数量 |
|---|---|---|---|
| 第2類 | 硫化りん | 100㎏ | |
| 第2類 | 赤りん | 100㎏ | |
| 第2類 | 硫黄 | 100㎏ | |
| 第2類 | 第一種可燃性固体 | 100㎏ | |
| 第2類 | 鉄粉 | 500㎏ | |
| 第2類 | 第二種可燃性固体 | 500㎏ | |
| 第2類 | 引火性固体 | 1,000㎏ |
・第一種可燃性固体とは、小ガス炎着火試験において試験物品が3秒以内に着火し、かつ、燃焼を継続するものであることをいう。
・第二種可燃性固体とは、第一種可燃性固体以外のものであることをいう。
| 第3類(自然発火性物質及び禁水性物質) | 品名 | 性質 | 指定数量 |
|---|---|---|---|
| 第3類 | カリウム | 10㎏ | |
| 第3類 | ナトリウム | 10㎏ | |
| 第3類 | アルキルアルミニウム | 10㎏ | |
| 第3類 | 第一種自然発火性物質及び禁水性物質 | 10㎏ | |
| 第3類 | 黄りん | 20㎏ | |
| 第3類 | 第二種自然発火性物質及び禁水性物質 | 50㎏ | |
| 第3類 | 第三種自然発火性物質及び禁水性物質 | 300㎏ |
・第一種自然発火性物質及び禁水性物質とは、自然発火性試験において試験物品が発火するもの又は水との反応性試験において発生するガスが発火するものであることをいう。
・第二種自然発火性物質及び禁水性物質とは、自然発火性試験において試験物品がろ紙を焦がすもの又は水との反応性試験において発生するガスが着火するもので、第一種自然発火性物質及び禁水性物質以外のものであることをいう。
・第三種自然発火性物質及び禁水性物質とは、第一種自然発火性物質及び禁水性物質又は第二種自然発火性物質及び禁水性物質以外のものであることをいう。
| 第4類(引火性液体) | 品名 | 性質 | 指定数量 |
|---|---|---|---|
| 第4類 | 特殊引火物 | 50リットル | |
| 第4類 | 第一石油類 | 非水溶性液体 | 200リットル |
| 第4類 | 第一石油類 | 水溶性液体 | 400リットル |
| 第4類 | アルコール類 | 400リットル | |
| 第4類 | 第二石油類 | 非水溶性液体 | 1,000リットル |
| 第4類 | 第二石油類 | 水溶性液体 | 2,000リットル |
| 第4類 | 第三石油類 | 非水溶性液体 | 2,000リットル |
| 第4類 | 第三石油類 | 水溶性液体 | 4,000リットル |
| 第4類 | 第四石油類 | 6,000リットル | |
| 第4類 | 動植物油類 | 10,000リットル |
・非水溶性液体とは、水溶性液体以外のものであることをいう。
・水溶性液体とは、一気圧において、温度20℃で同容量の純水と緩やかにかき混ぜた場合に、流動がおさまった後も当該混合液が均一な外観を維持するものであることをいう。
| 第5類(自己反応性物質) | 品名 | 性質 | 指定数量 |
|---|---|---|---|
| 第5類 | 第一種自己反応性物質 | 10㎏ | |
| 第5類 | 第二種自己反応性物質 | 100㎏ |
・第一種自己反応性物質とは、孔径が9㎜のオリフィス板を用いて行う圧力容器試験において破裂板が破裂するものであることをいう。
・第二種自己反応性物質とは、第一種自己反応性物質以外のものであることをいう。
| 第6類(酸化性液体) | 品名 | 性質 | 指定数量 |
|---|---|---|---|
| 第6類 | 300㎏ |
3.【解説・その他】
・指定数量は、同一の場所において貯蔵又は取扱する数量で計算します。
・危険物の指定数量は、原則として「1日に製造または取り扱う最大数量」を基準に算定されます。
・品名が異なる危険物を同一の場所で貯蔵又は取り扱う場合は、合算します。
【指定数量の倍数の計算方法】 指定数量の倍数 = 実際に貯蔵・取扱う数量 ÷ 危険物の指定数量
例)①ガソリン 400リットルを貯蔵 = 2倍→ 指定数量以上のため危険物施設に該当
例)②灯油 100リットルを貯蔵 = 0.1倍→ 指定数量以下
例)③カリウム5㎏と黄りん10㎏を貯蔵 = 0.5倍+0.5倍→ 指定数量以上のため危険物施設に該当
4.【FAQ】
Q1. 指定数量以上となった場合、何を気を付けるべきか?
危険物施設として、保管する場所に応じた規制及び許可が必要となります。
Q2. 指定数量未満であれば届出等は不要か?
指定数量未満は火災予防条例で規制されています。指定数量の1/5以上を貯蔵、取扱いする場合は少量危険物の取扱の規制があるため、管轄消防署へ確認してください。
Q3. 1~6類の危険物を混在して保管していいか?
原則、類を異にする危険物は、同一の貯蔵所において貯蔵しないこととされています。
※ただし、同一の貯蔵所へ保管できる物質もあります。管轄消防署へ確認してください。
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