危険物の仮使用承認とは、危険物の製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更する場合に、変更工事に係る部分以外の部分を、変更工事の完成検査を受ける前に使用するための承認をいいます。
1.【条文】
消防法第11条第5項
危険物の規制に関する規則第5条の2、第5条の3
許可を受けた者は、製造所、貯蔵所若しくは取扱所を設置したとき又は製造所、貯蔵所若しくは取扱所の位置、構造若しくは設備を変更したときは、当該製造所、貯蔵所又は取扱所につき市町村長等が行う完成検査を受け、これらが前条第4項の技術上の基準に適合していると認められた後でなければ、これを使用してはならない。ただし、製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更する場合において、当該製造所、貯蔵所又は取扱所のうち当該変更の工事に係る部分以外の部分の全部又は一部について市町村長等の承認を受けたときは、完成検査を受ける前においても、仮に、当該承認を受けた部分を使用することができる。
2.【解説・その他】
・仮使用承認で重要なのは、変更工事を行っている部分そのものを使用する制度ではありません。
・仮使用の対象となるのは、「変更の工事に係る部分以外の部分」です。
・仮使用の承認を受けようとする者は、別記様式第7の申請書に変更の工事に際して講ずる火災予防上の措置について記載した書類を添えて同条第1項各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める市町村長、都道府県知事又は総務大臣に提出しなければならないとされています。
・仮使用承認の申請では、一般的に次のような内容について確認されます。
| 仮使用する範囲と変更工事を行う範囲が明確に区分されていること |
| 工事中における火災や危険物の漏えい等を防止するための措置が講じられていること |
| 工事区域と使用区域が適切に区画されていること |
| 工事に伴う火気使用等について必要な安全対策が講じられていること |
| 工事中の安全管理体制や責任者等が明確になっていること |
| 仮使用する部分について、変更工事の影響による火災の発生や延焼のおそれが少ないこと |
・危険物施設において、変更許可申請と仮使用承認申請を同時に出すことも可能です。(別記様式第7の2、別記様式第7の3)
3.【FAQ】
Q1. 仮使用承認とは何ですか?
危険物の製造所、貯蔵所又は取扱所について変更工事を行う場合に、変更工事に係る部分以外の部分を、変更工事の完成検査前に使用するための承認です。
Q2. 変更工事をしている部分も仮使用できますか?
原則としてできません。
仮使用承認の対象となるのは、消防法第11条第5項に規定されている「変更の工事に係る部分以外の部分」です。変更工事そのものを行っている部分を使用するための制度ではありません。
Q3. 仮使用承認を受ければ完成検査は不要になりますか?
不要にはなりません。
仮使用承認は、変更工事の完成検査が終了するまでの間、一定の部分を仮に使用するための制度です。変更工事が完成した後は、通常どおり完成検査を受ける必要があります。
Q4. 仮使用承認は新しく設置する危険物施設でも利用できますか?
仮使用承認は、製造所等の位置、構造又は設備を変更する場合について設けられた制度です。
新しく設置する製造所等について、完成検査前に施設の一部を使用するための制度ではありません。
Q5. 仮使用承認と仮貯蔵・仮取扱いは同じものですか?
異なります。
仮使用承認は、既存の危険物施設の変更工事中に、変更工事に係る部分以外を使用するための制度です。
仮貯蔵・仮取扱いは、製造所等以外の場所で危険物を一時的に貯蔵又は取り扱う場合の制度です。
名称は似ていますが、制度の目的や申請内容が異なります。
4.【イメージ図】

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