完成検査前検査とは、設置又は変更許可を受けた危険物施設で、液体の危険物を貯蔵し又は取り扱うタンクを設ける場合、危険物施設全体の検査を受ける前に受ける検査のことをいいます。
1.【条文】
消防法第11条の2
危険物の規制に関する政令第8条の2、第8条の2の2
危険物の規制に関する規則第6条の2の5、第6条の5
政令で定める製造所、貯蔵所若しくは取扱所の設置又はその位置、構造若しくは設備の変更について前条第1項の規定による許可を受けた者は、当該許可に係る工事で政令で定めるものについては、同条第5項の完成検査を受ける前において、政令で定める工事の工程ごとに、当該製造所、貯蔵所又は取扱所に係る構造及び設備に関する事項で政令で定めるもの(以下この条及び次条において「特定事項」という。)が第10条第4項の技術上の基準に適合しているかどうかについて、市町村長等が行う検査を受けなければならない。
2.【解説・その他】
・危険物施設のうち、液体の危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンク(以下「液体危険物タンク」という。)を有する製造所等は完成検査を受ける前に、完成検査前検査を受ける必要があります。
・完成検査前検査で技術上の基準に適合していると認められた後でなければ、当該特定事項に係る製造所、貯蔵所若しくは取扱所の設置又はその位置、構造若しくは設備の変更の工事について、完成検査を受けることができません。
・液体危険物タンク(製造所又は一般取扱所に係る工事にあっては、容量が指定数量以上の液体危険物タンク)の設置又は変更の工事が該当します。
・完成検査前検査を受けようとする者は、総務省令で定めるところにより、市町村長等に申請しなければならないとされています。
・完成検査前検査を受けようとする者は、次の各号に掲げる検査の区分に応じ、当該各号に定める時期に市町村長等に申請しなければならないとされています。
| 基礎・地盤検査 | 特定屋外貯蔵タンクの基礎及び地盤に関する工事(地中タンクである特定屋外貯蔵タンクにあっては地盤に関する工事、海上タンクである特定屋外貯蔵タンクにあっては定置設備の地盤に関する工事)の開始前 |
| 溶接部検査 | 特定屋外貯蔵タンクのタンク本体に関する工事の開始前 |
| 水張検査又は水圧検査 | 液体の危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクに配管その他の附属設備を取り付ける前 |
| 岩盤タンク検査 | 岩盤タンクのタンク本体に関する工事の開始前 |
3.【FAQ】
Q1. 完成検査前検査は全ての危険物施設が該当する?
液体の危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクを有する製造所等が該当します。
Q2. 完成検査前検査は市町村長(消防)しかできない?
水張検査又は水圧検査は、市町村長等以外の他の行政機関も行うことができます。
Q3. なぜ受けなければならない?
危険物施設で完成検査前検査を受けるのは、工事の途中で、完成後には確認しにくい部分の安全性を確認するためです。
危険物施設では、液体の危険物が配管やタンクなどから漏洩すると、目に見えない場所で漏れ続け、火災や爆発などの重大な事故につながるおそれがあります。
そのため、完成してからでは確認が難しくなる部分について、工事の途中で検査を行い、技術上の基準に適合していることを確認します。
つまり、完成検査前検査は「完成してからでは確認できない安全性を、工事の途中で確認するための検査」です。
※参考 総務省消防庁 完成検査等の際に必要な書類と手続について
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