危険物施設の譲渡・引渡しとは?|消防法令の定義を解説

危険物施設の譲渡・引渡しとは、製造所、貯蔵所又は取扱所について、売買や贈与、賃貸借、相続などにより施設を譲り受け、又は引渡しを受けた場合に、それまで許可を受けていた者の地位を新しい者が承継する制度をいいます。

譲渡又は引渡しを受けた者は、許可を受けた者の地位を承継し、その旨を遅滞なく市町村長等へ届け出なければなりません。

1.【条文】

消防法第11条第6項

危険物の規制に関する規則第7条

 

製造所、貯蔵所又は取扱所の譲渡又は引渡があったときは、譲受人又は引渡を受けた者は、第1項の規定による許可を受けた者の地位を承継する。この場合において、同項の規定による許可を受けた者の地位を承継した者は、遅滞なくその旨を市町村長等に届け出なければならない。

2.【解説・その他】

・製造所等の譲渡又は引渡の届出は、別記様式第15の届出書によって行わなければならないとされています。

・「譲渡」について、消防機関の実務基準では、売買や贈与などによって所有権が移転する場合として整理されています。

・「引渡し」については、賃貸借、相続、合併などを含め、法律関係の有無にかかわらず、施設についての事実上の支配が移る場合として整理している消防機関があります。

・このため、所有権が売買で移転する場合だけが対象ではありません。 賃貸借や相続などの場合にも「引渡し」に該当する可能性があります。

・法人の代表者変更や単なる社名変更など、施設についての許可上の地位や支配関係が実質的に移転していない場合まで、当然に消防法第11条第6項の譲渡・引渡しになるとは限らないこともあります。

・具体的な手続は管轄消防機関に確認する必要があります。

3.【FAQ】

Q1. 危険物施設の譲渡・引渡しとは何ですか?

製造所、貯蔵所又は取扱所を他の者に譲渡したり、引き渡したりした場合に、譲受人又は引渡しを受けた者が、それまで許可を受けていた者の地位を承継する制度です。

地位を承継した者は、遅滞なく市町村長等へ届け出なければなりません。

 

Q2. 譲渡・引渡しには、新たな危険物施設の設置許可が必要ですか?

消防法第11条第6項では、譲渡又は引渡しを受けた者が、従前の許可を受けた者の地位を承継する仕組みになっています。

そのため、譲渡・引渡しそのものについて、改めて同じ施設の設置許可を取り直すという規定にはなっていません。

ただし、譲渡・引渡しに伴って施設の位置、構造又は設備を変更する場合などは、別途変更許可が必要となることがあります。

 

Q3. 会社の代表取締役が変わっただけでも譲渡引渡届が必要ですか?

単なる代表者変更だけで、直ちに消防法第11条第6項の譲渡・引渡しに該当するとは限りません。

重要なのは、危険物施設についての許可上の地位や、施設についての実質的な支配が別の者へ移転したかどうかです。

自治体によっては、代表者変更等について別の変更届や資料提出書を定めている場合があります。

 

Q4. 届出には何を添付しますか?

消防庁の別記様式第15では、譲渡引渡しを証明する書類を添付することとされています。

具体的には、最新の完成検査済証等、譲渡書、引渡書、売買契約書、登録事項等の証明書、移動タンク貯蔵所の場合は登記事項を証明する書類・自動車検査証などが考えられますが、必要書類は管轄消防機関によって確認してください。

 

Q5. 移動タンク貯蔵所を譲り受けた場合も同じですか?

移動タンク貯蔵所も「貯蔵所」に含まれるため、譲渡又は引渡しがあった場合は対象となります。

ただし、譲渡に伴って常置場所を変更する場合には、別途変更許可が必要となることがあります。

 

4.【イメージ図】

譲渡引渡しのイメージ

 

←給油取扱所とは?

←注油空地とは?

←保有空地とは? 

←危険物とは?

←製造所等とは?

←完成検査前検査とは?

←完成検査とは?

 

 

 



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