保安検査とは?|消防法令の定義を解説

保安検査とは、一定規模以上の屋外タンク貯蔵所や移送取扱所について、施設の構造や設備が消防法令で定める技術上の基準に従って維持されているかどうかを、市町村長等が確認する検査をいいます。

すべての危険物施設が対象になるわけではなく、消防法令で定められた一定規模以上の施設が対象となります。

総務省消防庁も、一定規模以上の屋外タンク貯蔵所及び移送取扱所の所有者等について、一定の時期ごとに保安検査を受けることが義務付けられているとしています。

1.【条文】

消防法第14条の3

危険物の規制に関する政令第8条の4

危険物の規制に関する規則第62条の2~第62条の3

特定屋外貯蔵タンクの内部点検等の検査方法に関する運用について

連続板厚測定方法による特定屋外貯蔵タンク底部の板厚測定に関する運用について

特定屋外タンク貯蔵所のうち旧法タンクの保安検査等における定点測定法による測定結果の取扱いについて

 

政令で定める屋外タンク貯蔵所又は移送取扱所の所有者、管理者又は占有者は、政令で定める時期ごとに、当該屋外タンク貯蔵所又は移送取扱所に係る構造及び設備に関する事項で政令で定めるものが第10条第4項の技術上の基準に従つて維持されているかどうかについて、市町村長等が行う保安に関する検査を受けなければならない。

←屋外タンク貯蔵所とは?

←移送取扱所とは?

2.【解説・その他】

・保安検査には、一定の時期ごとに行われる定期的な保安検査と、不等沈下など一定の事由が発生した場合に行われる保安検査があります。

・定期的な保安検査の対象となる屋外タンク貯蔵所は、特定屋外タンク貯蔵所のうち、貯蔵し、又は取り扱う液体の危険物の最大数量が10,000キロリットル以上のものです。

・移送取扱所については、危険物を移送する配管の延長が15キロメートルを超えるものや、最大常用圧力が0.95メガパスカル以上で、かつ、配管の延長が7キロメートル以上15キロメートル以下のものなどが対象となります。

・特定屋外タンク貯蔵所の保安検査の時期は、原則として、設置に係る完成検査又は直近の保安検査を基準として8年とされています。

ただし、腐食防止など一定の保安措置を講じている場合や、タンク底部の板厚の減少量など一定の条件を満たす場合には、10年、13年又は8年以上15年以内など、検査時期が異なる場合があります。岩盤タンクなどについても別の時期が定められています。

・移送取扱所については、原則として1年ごとに保安検査を受ける仕組みとなっています。

屋外タンク貯蔵所の保安検査では、主として液体危険物タンクの底部の板の厚さや、底部の溶接部などが検査の対象となります。

・移送取扱所については、移送取扱所の構造及び設備に関する事項が検査対象となります。

・特定屋外タンク貯蔵所について、タンクの直径に対する不等沈下の割合が100分の1以上となった場合などには、通常の検査時期とは別に保安検査が必要となる場合があります。

・屋外タンク貯蔵所の保安検査を申請する場合は「屋外タンク貯蔵所保安検査申請書(様式第27)」、移送取扱所の場合は「移送取扱所保安検査申請書(様式第28)」が定められています。

3.【FAQ】

Q1. 保安検査とは何ですか?
一定規模以上の屋外タンク貯蔵所や移送取扱所について、構造や設備が消防法令で定める技術上の基準に従って維持されているかどうかを、市町村長等が確認する検査です。
すべての危険物施設が対象となるわけではありません。

 

Q2. すべての屋外タンク貯蔵所に保安検査が必要ですか?
いいえ。
定期的な保安検査については、特定屋外タンク貯蔵所のうち、貯蔵し、又は取り扱う液体の危険物の最大数量が10,000キロリットル以上のものが対象となります。
ただし、これとは別に、不等沈下など一定の事由が生じた特定屋外タンク貯蔵所について保安検査が必要となる場合があります。

 

Q3. 屋外タンク貯蔵所の保安検査は何年ごとですか?
一般的な特定屋外タンク貯蔵所については、原則として8年を基準として検査時期が定められています。
ただし、腐食防止措置、タンク底部の板厚、タンクの種類などによって、検査時期が10年、13年又は8年以上15年以内となる場合があります。
そのため、すべてのタンクについて一律に「8年ごと」と判断することはできません。

 

Q4. 移送取扱所の保安検査は何年ごとですか?
保安検査の対象となる移送取扱所については、原則として1年を基準として検査時期が定められています。

 

Q5. 保安検査では何を検査しますか?
一般的な特定屋外タンク貯蔵所では、液体危険物タンクの底部の板の厚さや、底部の溶接部などが検査対象となります。
移送取扱所では、移送取扱所の構造及び設備に関する事項が検査対象となります。
施設の種類によって検査する事項は異なります。

 

Q6. 保安検査と定期点検は同じものですか?
同じものではありません。
保安検査は、消防法第14条の3に基づき、一定規模以上の屋外タンク貯蔵所や移送取扱所について、市町村長等が行う検査です。
一方、危険物施設の定期点検は消防法第14条の3の2に基づく制度で、対象となる製造所等の所有者、管理者又は占有者が定期に点検し、その記録を作成・保存するものです。

 

Q7. 1,000キロリットル以上10,000キロリットル未満の屋外タンク貯蔵所は保安検査の対象ですか?

通常の定期的な保安検査については、最大数量10,000キロリットル以上の特定屋外タンク貯蔵所が対象です。

一方、不等沈下など一定の事由が生じた場合に行われる保安検査については、特定屋外タンク貯蔵所が対象となるため、10,000キロリットル未満の施設でも対象となる場合があります。

 

Q8. 不等沈下が発生した場合にも保安検査が必要ですか?
特定屋外タンク貯蔵所について、液体危険物タンクの直径に対する不等沈下の割合が100分の1以上となった場合など、政令で定める事由が生じたときは保安検査の対象となる場合があります。

 

4.【イメージ図】

保安検査

 

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