危険物保安監督者とは、危険物の取扱作業において保安の監督業務を行う者のことです。
法令で定める製造所等の所有者等は、危険物保安監督者を定め、その者が取り扱うことができる危険物の取扱作業に関し、保安の監督をさせなくてはならない、とされています。
1.【条文】
消防法第13条
危険物の規制に関する政令第31条、第31条の2
危険物の規制に関する規則第58条の14
政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、甲種危険物取扱者又は乙種危険物取扱者で、6か月以上危険物取扱いの実務経験を有するもののうちから危険物保安監督者を定め、総務省令で定めるところにより、その者が取り扱うことができる危険物の取扱作業に関して保安の監督をさせなければならない。
2.【危険物保安監督者が必要となる製造所等】
・以下の製造所等で保安監督者が必要となります。
3.【危険物保安監督者となる資格】
・危険物保安監督者になるためには、以下の資格が必要です。
| 甲種危険物取扱者又は乙種危険物取扱者で、六月以上危険物取扱いの実務経験を有するもの |
・6か月以上の実務経験について
| 製造所等における実務経験に限る |
| 免状の交付を受けた後における実務経験のみに限定されるものではない |
| 複数の製造所等での経験が合計で6か月以上であれば差し支えない(実務経験証明書が必要) |
4.【危険物保安監督者の業務・その他】
・製造所等の所有者等は、危険物保安監督者を選任したとき、または解任したときは、遅滞なくその旨を市町村長等に届け出なければならない。
・危険物保安監督者は、危険物の取扱作業の実施に際し、当該作業が消防法10条第3項の技術上の基準、及び予防規程等の保安に関する規定に適合するように、作業者に対し、必要な指示を与えること。
・危険物保安監督者は、火災等の災害が発生した場合は、作業者を指揮して応急の措置を講ずるとともに直ちに消防機関その他関係のある者に連絡すること。
・危険物保安監督者は、危険物保安監督者を置く製造所等にあっては、危険物施設保安員に必要な指示を与えること。
・危険物保安監督者は、危険物施設保安員を置いていない製造所等では、法令で定める危険物施設保安員の業務を危険物保安監督者が代行すること。
・危険物保安監督者は、火災等の災害の防止に際し、隣接する製造所等や関連施設の関係者と連絡を保つこと。
・その他として、危険物保安監督者は防火管理者や防災管理者の資格と同等とみなされる場合があります。
5.【FAQ】
Q1. 危険物保安監督者になるには、どのような資格が必要ですか?
甲種危険物取扱者または乙種危険物取扱者で、6か月以上の危険物取扱いの実務経験を有する者の中から選任します。乙種危険物取扱者の場合は、その者が取り扱うことができる危険物の範囲に限られます。
Q2. 危険物保安監督者は、すべての危険物施設で必要ですか?
すべての製造所等で必要なわけではありません。危険物の種類、指定数量の倍数、製造所・貯蔵所・取扱所の区分などによって、選任が必要かどうかが定められています。例えば、移動タンク貯蔵所など、政令上の除外対象となる施設もあります。
Q3. 危険物保安監督者を選任した場合、届出は必要ですか?
必要です。危険物保安監督者を選任したときは、遅滞なく市町村長等へ届け出る必要があります。解任した場合も同様です。
Q4. 危険物保安監督者は、危険物取扱者であれば誰でもなれますか?
いいえ。丙種危険物取扱者は危険物保安監督者になることができません。甲種または乙種危険物取扱者であることに加え、6か月以上の危険物取扱いの実務経験が必要です。
Q5. 危険物保安監督者の主な役割は何ですか?
危険物の取扱作業について、火災や危険物事故を防止するための保安監督を行うことが主な役割です。施設の所有者等は、危険物保安監督者に、その者が取り扱うことのできる危険物の取扱作業について保安の監督をさせなければなりません。
Q6. 危険物保安監督者を変更した場合も届出が必要ですか?
必要です。従前の危険物保安監督者を解任し、新たな危険物保安監督者を選任した場合、それぞれについて届出が必要になります。届出は遅滞なく行います。
Q7. 危険物保安監督者と危険物保安統括管理者は同じものですか?
同じものではありません。危険物保安監督者は、製造所等における危険物の取扱作業について保安監督を行う者です。一方、危険物保安統括管理者は、大量の第四類危険物を取り扱う一定の事業所で、事業所全体の保安に関する業務を統括管理する立場です。
6.【動画で解説】
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