引火性液体とは、消防法別表第一の第4類の危険物で、引火性があり、蒸気を発生させ引火や爆発のおそれのある液体です。
1.【条文】
消防法第2条第7項
消防法別表第一
2.【主な物質名】
| 品名 | 代表的な物品名 | 指定数量 |
| 特殊引火物 | ジエチルエーテル、二硫化炭素、アセトアルデヒド、酸化プロピレン | 50リットル |
| 第1石油類 非水溶性 | ガソリン、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル、エチルメチルケトン | 200リットル |
| 第1石油類 水溶性 | アセトン、ピリジン | 400リットル |
| アルコール類 | メチルアルコール、エチルアルコール | 400リットル |
| 第2石油類 非水溶性 | 灯油、軽油、キシレン、スチレン、1-ブタノール、クロロベンゼン | 1000リットル |
| 第2石油類 水溶性 | 酢酸、アクリル酸、プロピオン酸 | 2000リットル |
| 第3石油類 非水溶性 | 重油、クレオソート油、アニリン、ニトロベンゼン | 2000リットル |
| 第3石油類 水溶性 | グリセリン、エチレングリコール | 4000リットル |
| 第4石油類 | ギヤー油、シリンダー油、タービン油、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル | 6000リットル |
| 動植物油類 | アマニ油、イワシ油、ナタネ油、ヤシ油、オリーブ油、ニシン油 | 10000リットル |
3.【解説】
・常温(20℃)で液体です。
・蒸気比重は1(空気)より大きく、蒸気は低所に滞留します。
・液比重は1(水)より小さく、水に溶けないものが多いです。
・非水溶性のものは電気の不導体であるため、静電気を発生しやすいです。
・蒸気は空気とわずかに混合した状態でも引火するものが多いです。ただし、蒸気濃度が燃焼範囲から外れると、点火しても引火しません。
・燃焼範囲が広いものは危険性が高いです。
・蒸気は特有の臭気を帯びるものが多いです。
・発火点は、火源がなくとも自ら発火し燃焼する温度です。引火性液体ではほとんどのものが100℃以上ですが、二硫化炭素は90℃です。
・引火点は低いものほど引火の危険性が高く、揮発性が高いので蒸発しやすいです。
・引火性液体とは、液体(第3石油類、第4石油類及び動植物油類にあっては、一気圧において、温度20℃で液状であるものに限る。)であって、引火の危険性を判断するための政令で定める試験において次のような引火性を示すものであることをいいます。
| ・特殊引火物とは、ジエチルエーテル、二硫化炭素その他一気圧において、発火点が100℃以下のもの又は引火点が零下20℃以下で沸点が40℃以下のものをいう。 |
| ・第1石油類とは、アセトン、ガソリンその他一気圧において引火点が21℃未満のものをいう。 |
| ・アルコール類とは、一分子を構成する炭素の原子の数が一個から三個までの飽和一価アルコール(変性アルコールを含む。)をいい、組成等を勘案して総務省令で定めるものを除く。 |
| ・第2石油類とは、灯油、軽油その他一気圧において引火点が21℃以上70℃未満のものをいい、塗料類その他の物品であって、組成等を勘案して総務省令で定めるものを除く。 |
| ・第3石油類とは、重油、クレオソート油その他一気圧において引火点が70℃以上200℃未満のものをいい、塗料類その他の物品であって、組成を勘案して総務省令で定めるものを除く。 |
| ・第4石油類とは、ギヤー油、シリンダー油その他一気圧において引火点が200℃以上250℃未満のものをいい、塗料類その他の物品であって、組成を勘案して総務省令で定めるものを除く。 |
| ・動植物油類とは、動物の脂肉等又は植物の種子若しくは果肉から抽出したものであって、一気圧において引火点が250℃未満のものをいい、総務省令で定めるところにより貯蔵保管されているものを除く。 |
4.【火災予防・取扱い方法】
・火炎、高温体、火花に近接または接触しないようにする。
・換気を行い、蒸気の濃度は燃焼下限界の1/4以下にする。
・容器に入れて密栓し、風通しのよい冷暗所に貯蔵する。
・容器内上部に膨張のための余裕空間を確保する。
・作業者は絶縁性の高い作業服を着用せず、帯電防止用の作業服や靴を着用する。
・不必要に蒸気を発生させない
・酸化性の物品とは同一の室に貯蔵しない。
・電気設備は防爆構造とする。
5.【3行でわかる引火性液体】
引火点が低く、静電気対策が重要
消防法別表第一・第4類に分類される危険物
蒸気が低所に滞留し、少量でも引火しやすい
まとめ
- 引火性液体は蒸気が危険性の中心
- 静電気対策・換気・密栓が基本
- 指定数量と分類を正しく理解することが重要
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元消防士・全類取得消防設備士・行政書士の行政書士法人吉村防災システムが回答いたします。