小規模特定用途複合防火対象物とは、令別表第一(16)項イに掲げる防火対象物のうち、同表(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項又は(9)項イに掲げる防火対象物の用途に供される部分の床面積の合計が当該部分が存する防火対象物の延べ面積の1/10以下であり、かつ、300㎡未満であるものをいいいます。
1.【条文】
消防法施行規則第13条第1項第2号
消防法施行規則及び特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令の一部を改正する省令の公布について(平成27年2月27日消防予第82号)
消防法施行規則及び特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令の一部を改正する省令の参考資料の送付について(平成27年3月27日事務連絡)
2.【経緯】
①用途判定として、以前は複合用途防火対象物のうち、(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項又は(9)項イに掲げる防火対象物の用途に供される部分の床面積の合計が当該部分が存する防火対象物の延べ面積の1/10以下であり、かつ、300㎡未満であるものは(16)項ロとして判断されていました。(みなし従属)
②法令改正により(2)項ニ、(5)項イ、(6)項イ(1)、(6)項イ(2)、(6)項イ(3)、(6)項ロ、(6)項ハで利用者を入居させ、又は宿泊させるものが入った場合、面積に関係なく【(16)項イ】とされるようになりました。(みなし従属の除外)
③その後、共同住宅等((5)項ロ)を利用して福祉施設や宿泊施設を行う施設が増加し、今までの基準であれば(5)項ロであるのに(16)項イと判定され、防火対象物全体に新たな消防用設備等の設置義務が出てきました。
④防火対象物全体にSP設置等の過剰規制を避けるため、一定条件を満たすと消防用設備等の設置基準が緩和される基準として小規模特定用途複合用途防火対象物の基準ができました。
3.【判定方法】
(1)一つの防火対象物に複数の用途がある→複合用途防火対象物
(2)複合用途防火対象物のうち、特定用途部分((16)項イ及び(16の2)項を除く)が1/10以下であり、かつ、300㎡未満
①【(2)項ニ、(5)項イ、(6)項イ(1)、(6)項イ(2)、(6)項イ(3)、(6)項ロ、(6)項ハで利用者を入居させ、又は宿泊させるものが入った場合】→(16)項イ、小規模特定用途複合用途防火対象物として取り扱う
②①以外の用途の場合→(16)項ロ
(3)複合用途防火対象物のうち、特定用途部分((16)項イ及び(16の2)項を除く)が1/10を超え、または、300㎡以上→(16)項イ
4.【設備の軽減】
・非常電源に関する事項(非常電源専用受電設備の設置)
・スプリンクラー設備を設置することを要しない部分に関する事項
・自動火災報知設備の感知器等を設けることを要しない部分に関する事項
・避難器具の設置個数の減免に関する事項
・誘導灯を設置することを要しない部分に関する事項
5.【注意点】
・小規模特定用途複合用途防火対象物は、設備の軽減を図る目的の基準ですが、防火管理に関する事項は軽減されません。そのため、防火管理者の選任義務の収容人員は(16)項イで判断します。
・防火対象物点検についても同様で、全体の収容人員が300人以上の場合、防火対象物点検の義務が発生します。
・特定小規模施設用自動火災報知設備を設置するための「特定小規模施設」という言葉とよく似ていますが、小規模特定用途複合防火対象物とは違うため注意が必要です。
ただし、小規模特定用途複合防火対象物で自動火災報知設備が設置されていない場合、特定小規模施設用自動火災報知設備を設置できる場合があります。
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