消防法令違反とは、消防法で定められた義務に違反する行為です。主な違反は「防火管理」「点検報告」「設備未設置」などがあり、違反内容に応じて罰則があります。
【このページの要点】
・消防法違反とは、消防法で定められた義務に違反する行為のこと
・主な違反は「防火管理」「点検報告」「設備未設置」など
・違反内容に応じて、命令・告発・罰則・行政代執行が行われる
【条文】
消防法の罰則規定は第38条から第46条の5にまとめられています。
【解説・その他】
・消防法で定められている内容を違反した場合、消防は違反処理の対応を行います。
・違反処理の内容は以下のとおりです
| 警告 | 違反を発見した場合、初期の指導を行いますが、その指導に対処しない場合に行います。 この時点では「行政指導」ですが、違反事実又は火災危険等が認められる事実について、防火対象物の関係者に対し、当該違反の是正又は火災危険等の排除を促し、これに従わない場合、命令、告発等の法的措置をもって対処することの意思表示になります。 |
| ※ | 命令に移行する前に、許認可等の取消しの不利益処分等をする場合に「聴聞」「弁明」の手続きが行われます。 |
| 命令 | 消防法上の命令は、市町村長、消防長又は消防署長などの命令権者が、消防法上の命令規定に基づき、公権力の行使として、特定の者(主として関係者)に対し、具体的な火災危険の排除や消防法令違反等の是正について、義務を課す意思表示であり、通常、罰則の裏付けによって、間接的にその履行を強制しています。 命令書の交付・建物等に標識の設置、公示等が行われます。 危険物の漏洩など、火災の危険性が高い場合は「使用停止命令」があります。 |
| 告発 | 告発は、告訴権者(犯罪による被害者等)及び違反者(犯人)以外の第三者(消防機関)が、捜査機関(警察又は検察)に対し、違反事実(消防法令違反)を申告して、処罰を求める意思表示である。 告発は、消防機関が自らの責任と裁量に基づき、人命危険、延焼拡大危険、悪質性等を総合的に検討して判断します。 |
| 行政代執行 | 代執行とは、法令又は行政処分に基づく作為義務のうち、他人が代わって行うことのできる作為義務を義務者が履行しない或いは履行遅滞や見込みがないときに、不履行状態を放置することが著しく公益に反すると認められ、かつ、他人が代わって履行する以外にその履行を実現することが困難である場合に、行政庁自ら又は第三者が義務者のなすべき行為を行い、これに要した費用を義務者から徴収することをいいます。 |
【FAQ】
Q1. 違反した場合の罰則はどういうものがありますか?
違反により色々な種類の罰則があります。違反されやすい例を示します。
例1)防火管理者選任命令に違反した者…6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
例2)消防用設備等点検報告義務に違反した者…30万円以下の罰金又は拘留
例3)防火対象物に対する措置命令(使用禁止・停止・制限等)に違反した者…3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金
例4)「資料提出命令」や「報告徴収」に従わなかった場合…30万円以下の罰金・拘留
Q2. 告発されるまで対応しなくても大丈夫では?
消防から初期の指導文書が発出された時点で法令違反状態です。この状態で火災が発生した場合、関係者の責任が特に重大となり、刑事・民事ともに重大な対応が必要になる可能性が高いです。
建物利用者の安全のためにも、警告前に早急に改修してください。
Q3. お金がないから対応しなくてもいい?
過去の火災で特に有名な火災として、「ホテルニュージャパン火災」では、消防からの指導に対して関係者が対応しなかったため、死者33名、負傷者34名発生しました。
裁判でも、裁判長から「防火防災など利用者の安全を守るための資金がないのなら営業を休止すべきである」といった内容の発言がありました。
お金がないから消防法令に対応しなくていいという理由は一切ありません。
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元消防士・全類取得消防設備士・行政書士の行政書士法人吉村防災システムが回答いたします。